チーズの糖質は少ないって本当?糖質制限中こそチーズがピッタリ!

ヴァランセ

あなたも、ダイエットなどで糖質制限をしようと考えたことがありませんか?

もし糖質制限をするとなると、いろいろな食品に含まれる糖質の量が気になるはずです。例えば、チーズもそうでしょう。栄養価が高いというイメージから、きっと糖質も多いのではと思ってしまいますよね。

しかし、実を言うとチーズは糖質が少ない食品なのです。しかも、ダイエット中などに不足しがちな栄養をたくさん含んでいるので、糖質制限時におすすめしたい食品でもあります。

今回は、糖質制限中にピッタリなチーズについて

・低糖質なチーズの魅力

・チーズの種類で異なる糖質の量

・チーズを食べるときの注意点

という内容でお伝えします。

この記事を読むと、糖質制限中の食事の幅を広げられる知識が手に入りますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

低糖質なチーズの魅力

グリュイエールチーズ

冒頭で、チーズは低糖質な食品であり、糖質制限中におすすめしたいと述べました。

では、チーズはなぜ低糖質なのでしょうか?また、チーズを食べるメリットはどんなものがあるのでしょうか?以下で解説していきます。

なぜチーズは低糖質なのか

パルミジャーノレジャーノになる前の少し固まってきた部分

まずは、チーズの原料となる乳自体が糖質をあまり含まないという理由があります。

白米100gにおよそ38gの糖質が含まれるのに対して、牛乳100gに含まれる糖質はおよそ5g。つまり、1/7以下です。これが理由の一つとなります。

「しかし、チーズは大量の乳から作られるのでは?」と思いましたか?

そのとおりです。100gのチーズを作るのにおよそ1000gの乳が使用されます。

つまり、チーズは乳が濃縮されたものといえます。それなら、糖質も濃縮されるのではないかという疑問が出てきますが、そうはなっていません。それを解き明かすカギはチーズの作り方です。

多くのチーズは、原料の乳に凝乳酵素などを入れて凝固させます。

そして、カード(凝乳)と呼ばれる固形分を集めて成型したものがチーズとなるのですが、ホエイ(乳清)と呼ばれる液体のほうに糖質のほとんどが含まれるのです。

ですから、チーズは低糖質となります。

ちなみに、牛乳1000g中の糖質は50g程度となりますが、そこから作られる約100gのチーズの糖質はプロセスチーズの場合で1.3gです。

相当少なくなっているのがおわかりいただけるでしょう。また、同じ乳製品であるヨーグルト100g中の糖質は、プレーンタイプでおよそ5gです。

食品の糖質量(100g中)

食品100g中の糖質量(g)
プロセスチーズ1.3
牛乳4.8
プレーンヨーグルト4.9
白米38.1

チーズを食べるメリット

チーズを食べる女性

チーズに含まれる糖質が少ないことはおわかりいただけたかと思います。

しかし、チーズを食べるメリットはただ低糖質だというだけではありません。

他にも様々なメリットがありますので、代表的なものをご紹介します。

血糖値の上昇を抑えられる

健康な女性

食後の血糖値の上がり度合いを表す、食品の指標として「GI(ジーアイ)」があります。

GI値が高い食品ほど食後の血糖値が上がりやすいとされています。

チーズは糖質がとても少ないので、低GI食品の代表です。しかもそれだけでなく、他の高GI食品と一緒に食べると、それらによる血糖値の上昇を抑える働きもあるのです。

血糖値が急激に上がると、その血糖値を下げるためにインスリンが多く分泌されます。

インスリンには体内の糖を中性脂肪に変える働きがあり、その結果脂肪の蓄積が進みます。

ですからチーズを食べると、血糖値の上昇を抑えて肥満の予防にも効果的です。

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栄養豊富

トイレで笑顔の女性

チーズが栄養豊富であることは、今さら述べるまでもないかと思います。

しかし、どのような栄養分が含まれ、私たちの健康や美容に貢献してくれるのかを知ることは、より質の高い食事へとつながるでしょう。

あくまでも一部ではありますが、チーズに多く含まれ、わたしたちの役に立ってくれる栄養たちを紹介します。

タンパク質

タンパク質は、私たちの細胞を構成する要素です。不足すると新しく細胞が作られなくなり、健康面での大きな問題となりますが、肌や髪など美容面でも悪影響が出てきます。

またタンパク質が不足すると、多くのカロリーを消費する筋肉の量も少なくなるため、摂取カロリーを制限してもダイエットの効果が出にくくなってしまいます。

ダイエット中のときこそ、良質なタンパク質を豊富に含むチーズで、タンパク質をしっかり摂るようにしましょう。

脂質

かつては、健康の害となり、ダイエットの大敵ともされていた脂質。

しかし今では、良質な脂質はしっかりと摂取することが望ましいとされています。

その点、チーズに含まれる脂質はおすすめできるものです。

一般的な油脂類を構成する長鎖脂肪酸よりもエネルギーに変換されやすい短鎖・中鎖脂肪酸を多く含み、脂肪の蓄積を抑える働きがあるからです。

また、脂質は腹持ちがよく少量を食べれば満足感がありますので、どうしても間食したいときなどは、菓子類のような糖分や油脂分を多く含む食品の代わりに食べるのもよいでしょう。

チーズの脂質について、もっと詳しくお知りになりたかったらこちらの記事もお読みください。

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カルシウム

骨や歯を丈夫にするカルシウムは、骨粗しょう症の予防にとても重要です。

他にも血液を凝固させる働きなどもあるので欠かしてはいけないものですが、日本人に足りない栄養素として頻繁に挙げられます。

特にダイエットなどで摂取量が不足すると、骨や歯から溶け出して不足を補おうとするので注意が必要です。

乳が濃縮されているともいえるチーズには、このカルシウムが多く含まれています。

プロセスチーズ100g中に含まれるカルシウム量はおよそ600mg。厚生労働省が推奨する、カルシウムの1日の摂取量が600~700mgであり、そのほとんどをまかなえてしまいます。

食事制限をしているときこそ、カルシウムの吸収率が高くて効率よくカルシウムを摂取できるチーズを、こまめに食べるようにしてください。

チーズのカルシウムについて、もっと詳しくお知りになりたかったらこちらの記事もお読みください。

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ビタミンA

ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康に必要なだけでなく、免疫力の維持にも欠かせません。

また、暗い場所での視力にも影響を与えます。このビタミンAもチーズは多く含みます。

特にダイエット中には、肌が荒れやすくなったり、風邪をひきやすくなったりしますので、欠かさないように気をつけたい栄養です。

ビタミンB2

新陳代謝に大きくかかわるのが、このビタミンB2です。たとえタンパク質が十分にあったとしても、ビタミンB2が不足すると細胞の再生が順調に行われません。

ですから、健康や容姿の維持に心がけるなら、ビタミンB2は特に気を配るべき栄養でしょう。

またビタミンB2は、脂質の代謝を高める効果もありますので、運動を行うとともにビタミンB2もしっかり摂取してください。

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チーズの種類で異なる糖質の量

カットされた様々なチーズ

ひとくちにチーズといっても、種類によって含まれる糖質の量は異なります。

なぜなら、製法の違いが糖質の量に影響するからです。特に、ホエイから作られるリコッタチーズは他と比べると糖質が多いのがわかります。

以下に、代表的なチーズの栄養を比較する表を掲載します。糖質以外の栄養に関しても記載しておきますので、それぞれを比較してみてください。

チーズの栄養(100g中)

種類名称炭水化物(≒糖質)
(g)
タンパク質(g)脂質
(g)
カルシウム
(mg)
ビタミンA
(μg)
ビタミンB2
(mg)
ビタミンC
(mg)
食物繊維

(g)

食塩相当量

(g)

カロリー

(kcal)

ナチュラルチーズエダム1.428.925.06602500.420(0)2.0321
エメンタール1.627.333.612002200.480(0)1.3398
カッテージ1.913.34.555370.150(0)1.099
カマンベール0.919.124.74602400.480(0)2.0291
クリーム2.38.233.0702500.220(0)0.7313
ゴーダ1.425.829.06802700.330(0)2.0356
チェダー1.425.733.87403300.450(0)2.0390
パルミジャーノ1.944.030.813002400.680(0)3.8445
ブルー1.018.829.05902800.420(0)3.8326
マスカルポーネ4.34.428.21503900.170(0)0.1273
モッツァレラ4.218.419.93302800.19(0)0.2269
シェーブル2.720.621.71302900.88(0)1.2280
リコッタ6.77.111.53401600.21(0)0.4159
プロセスチーズ1.322.726.06302600.380(0)2.8313

※「(0)」は推定値、「-」は未測定を表します

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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チーズを食べるときの注意点

女性

栄養豊富でありながら糖質制限中にもおすすめできるチーズですが、注意していただきたい点が多少あります。

それは、いくつかの成分に関しては過剰摂取になる可能性があるということです。

また、チーズに含まれない成分もいくつかあります。それらをご紹介してまいります。

過剰摂取になりやすい栄養素

チーズを食べ過ぎると、摂り過ぎが心配される成分があります。

それが、以下の塩分、カロリー、脂質です。それぞれについて解説します。

塩分

塩

種類にもよりますが、チーズには塩分を多く含むものがいくつかあります。

そのため、食べ過ぎれば高血圧やむくみの原因となってしまいます。

厚生労働省は、1日に推奨する塩分摂取量を18歳以上の男性で8g未満、女性で7g未満としていますが、高血圧予防のためには6g未満が理想的だとしています。

これは、プロセスチーズで摂るとすると、220g程度です。

とはいえ、塩分は様々な食物に含まれており、他の食品や調味料などからの摂取量を無視できません。食事以外で摂取する塩分を2gだと仮定すると、プロセスチーズでは70g程度が適量となります。

チーズの塩分について、もっと詳しくお知りになりたかったらこちらの記事もお読みください。

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カロリー

糖質がほとんどないチーズですが、カロリーに関しては決して低くはありません。

ですから、食べ過ぎると摂取カロリーが理想を大きく上回る恐れがあります。

私たちが1日に必要とするカロリーは、一般的な成人で約2000~3000キロカロリーとされています。

プロセスチーズは100gで約340キロカロリーとなりますので、580~880g程度が適量といえるでしょう。

しかし、他の食事から摂ることを考えるとチーズから摂取できるのは、せいぜい200キロカロリー程度。プロセスチーズなら60g弱です。

とはいえ、チーズは種類によってカロリーの高低の差がとてもあります。

その差は実に4倍以上です。カロリーを抑えたいときは、どのチーズのカロリーが低いかを調べてから選びましょう。

脂質

チーズには良質な脂質が多く含まれているとお伝えしましたが、良質な脂質だけではありません。

そのため、脂肪の摂り過ぎには注意が必要です。チーズには飽和脂肪酸も含まれており、摂り過ぎると心臓病や脳卒中、肥満など、さまざまな健康被害につながる可能性があります。

そのため、健康的な脂肪を摂取できるチーズであっても、摂取量を控えめにすることが大切です。

飽和脂肪酸の摂取基準は、厚生労働省によると1日の総摂取エネルギーの7%です。女性の場合、プロセスチーズ100gほどになります。

もちろん、他の食品からも摂取することを考慮して、食べる量に気を付けましょう。

不足しやすい栄養素

たくさんのフルーツ

チーズに糖質がほとんど含まれないことはすでに述べましたが、他にも含まれない成分があります。

それが、食物繊維とビタミンCです。この2つについても解説します。

食物繊維

チーズには、食物繊維がまったく含まれていません。

食物繊維には、整腸効果だけでなく、血糖値の上昇を抑えたり血液中のコレステロールを低下させたりと様々な生理機能があります。

さらに最近の研究では、腸内環境が頭の働きや精神状態にまで影響を与えると指摘されているので、いっそう食物繊維の重要性に着目されています。

しかし、現代の日本人の多くが普段の食生活で十分に摂取できていないとされる栄養素です。

こんなに重要な栄養素である食物繊維が、チーズには残念ながら含まれていないのです。

ですからチーズを食べるときは、野菜なども食べて、食物繊維が不足しないよう心がけてください。

ビタミンC

チーズのビタミンC含有量は0(ゼロ)です。

ビタミンCはコラーゲンの生成に必要な成分であり、不足すると血管がもろくなるなどの症状が表れます。

他にも、貧血や筋肉減少などにもつながります。ストレスや病気などへの抵抗力などを強めたり、老化を防止したりする働きがありますので、不足しないよう気をつけたいビタミンです。

しかし、人は体内でビタミンCを合成できません。

そのため、食物から摂取することが必要です。ビタミンC不足を起こさないためには、チーズと一緒にビタミンCを多く含む食品も食べるようにしてください。フルーツを摂るなどしてしっかりと補いましょう。

チーズとフルーツの組み合わせについて、詳しくお知りになりたかったらこちらの記事もお読みください。

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まとめ

今回は、チーズの糖質についてお話ししてまいりました。

製造過程で糖分が取り除かれるため、チーズはとても糖分が少ない、いわゆる低GI食品の一つであることがわかりました。

それでいて、糖質制限中に不足しがちな栄養素はしっかり含んでいるので、ダイエット中などにはぜひとも食べていただきたい、おすすめの食品であることもお伝えしました。

しかし、チーズばかり食べていては、過剰摂取になったり、不足したりする成分もありますので、バランスよく食べることが大事です。

イメージ的にチーズは糖質制限中やダイエット中には食べられないと思っていたなら、そのイメージを払拭していただけるのではないでしょうか。

糖質を抑えたいと思っているような場合こそ、ぜひ積極的に食事に取り入れてください。

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