チーズは常温保存できるの?1週間常温で放置してしまったけど食べれる?

フランスのチーズショップ

「チーズの保管は、冷蔵庫で行うべきか、それとも常温で行うべきか」と迷ったことのある人もいるのではないでしょうか。

そこでここでは、「チーズの保存方法」に注目し、

・ナチュラルチーズの保存方法

・常温保存できるチーズとは?

・粉チーズの保管方法

について解説していきます。

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目次

ナチュラルチーズは、基本的には冷蔵庫保管を

ジップロック

ナチュラルチーズは、基本的には冷蔵庫で保管しなければなりません。

ナチュラルチーズは、「ずっと発酵し続けていくもの」です。プロセスチーズとは異なり、保管している間は、少しずつ、しかし確実に発酵し続けます。

この発酵によって違う味が味わえるようになるのがナチュラルチーズの面白さであり、魅力でもあります。そのため、同じチーズでも食べるタイミングをわざと変えてみるのもおすすめです。

なお、ナチュラルチーズはずっと発酵が続いていくものですが、「おいしく食べられる期間」は、おおむねそのナチュラルチーズの熟成期間と等しいといわれています。

つまり、フレッシュチーズなどの熟成を経ないチーズは極めて短く、水分が少ないチーズ(特にハードチーズ)は長く楽しめると考えられています。

ただそのように、「購入からある程度時間が経っても楽しめるナチュラルチーズ」ではありますが、その保存方法には気を配らなければなりません。

もし間違った保存方法を選んでしまうと、不適切なカビなどが生えてしまうからです(詳しくは後述します)。

ナチュラルチーズは、一般的に5度前後での保存が望ましいといえます。専門家によっては「8度程度が目安」としていますが、それでも、「10度以下での保存」が鉄則であると考えておきましょう。

そのため、日本での保存ならば冷蔵庫保存が原則だといえます。

また、ナチュラルチーズは水気を非常に嫌います。ただ乾燥しすぎる環境も嫌うため、ラップやアルミホイルに包んで保管しましょう。

なおチーズは「香り」によってその味が左右されるものですから、可能ならば密閉容器に入れて保存するのが望ましいといえます。

ナチュラルチーズを常温で保存してしまうと、食中毒の原因になります。

また湿度などのコントロールが上手くいかないと、黒色やオレンジ色のカビが生えます。これは、ナチュラルチーズをおいしくする白カビや青カビとはまったくその性質が異なるもので、非常に危険です。

ただ、このように冷蔵庫保存を原則とするナチュラルチーズではありますが、「スーパーから持ち帰ってくるまでの間」「涼しい冬場に1時間程度:ならば問題はありません。

そのためナチュラルチーズは、刺身などの「すぐに傷んでしまうもの」よりはもちが長いといえます。

また、加工段階で熱を加えて発酵を止めるプロセスチーズの場合は、ナチュラルチーズに比べると「常温での保管」に強いとされています。

確かめた人によれば 、「プロセスチーズの場合は夏場では1日、冬場では2日ほどもつ。ただしそれを過ぎると、黒カビなどが一気に生える」とのことでした。

ナチュラルチーズもプロセスチーズも、両方とも冷蔵庫で保管する必要があります。

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物によっては常温保管できるものもあります

チーズを食べる女性

上記で述べたように、チーズは基本的には常温保存はNGです。

しかしなかには、常温保存できるチーズもあります。

たとえば、ナチュラルチーズの代表格である「カマンベールチーズ」のなかにも、常温保存できるようにしたものがあります。

これは缶詰の中に入っているもので、独特の殺菌方法が施された特別なチーズです。開封後は冷蔵庫で保存をしなければならないのですが、30度程度までの気温に耐えられるようになっています。

もちろんこれは非常に特殊な品であり、選択肢も非常に狭いものではありますが、「夏場に山登りに持っていきたい」などのようなときには使い勝手の良いものだといえるでしょう。

また、加工の施されたチーズの一部も常温で保存ができます。

たとえば、経済産業大臣賞を受けた村おこしの特産品のなかには、細かく切ったチーズと漬物を合わせて、オリーブオイルに漬け込んだものがあります。このようなものの場合は、常温での保管が可能です。

なお現在は、非常食のなかにもチーズを原材料としたものが登場しています。

クッキーやリゾットなどがその代表例ですが、缶に詰めたチーズケーキなども登場しています。

なかには、7年もの保存に耐えうるものもあります。これらももちろん、常温で保存できます。

言い方を変えるのであれば、このような処理をしていないチーズはやはり「常温での保管はNGである」ということです。

また上記で挙げた商品と似た商品であっても、常温での保管ができるかできないか、賞味期限(消費期限)はどれくらいかは、商品によって異なります。

そのため、「缶に詰められているから大丈夫」「加工しているから大丈夫」と思い込むのではなく、必ずその商品自体の賞味期限(消費期限)や保管方法を確認しましょう。

なお、開封前は「常温での保存でも問題がなく、かつ日持ちがするもの」であっても、開封後は冷蔵庫で保管しなければならなかったり、すぐに食べ切らなければならないものであったりすることが普通です。

そのため、必ず商品に書かれている指示に従うようにしてください。

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粉チーズの常温保管はOK?それともNG?

パルメザン

ここまで、ナチュラルチーズを中心に、プロセスチーズの保存についても述べてきました。

それでは、私たちにとって親しみやすい「粉チーズ」はどうなのでしょうか。

結論からいえば、この粉チーズは「常温で保管しても構わないもの」です。

粉チーズは「パルメザンチーズ」 とも呼ばれるもので、さらさらとしたパウダー状に加工されたチーズを指す言葉です。緑色の細長いボトルに入っているものだ、というイメージを持つ人も多いことでしょう。

この粉チーズはすでに加工されていることもあり、原則として常温での保管でも問題ありません。

むしろ粉チーズの場合は冷蔵庫で保管することで、状態が悪くなることがあります。

冷蔵庫は意外なほどに温度と湿度の変化に富んでいる場所であるため、ここで保管することで、粉チーズのサラサラ感が失われて固着してしまう可能性が高いのです。

ただ、「真夏の盛りで、非常に暑い」「毎年気温が40度近くにもなる」という場合は、冷蔵庫で保管することも考えましょう。

また、粉チーズの場合は、開封後ならば、ラップを使って小分けにして冷凍庫に入れることもできるので、この方法を使ってもよいでしょう。

なお、粉チーズの詳しい保存方法についてはこちらも合わせてご参照ください

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まとめ

チーズは、保存方法や保存期間によって、たやすくその味を変えるものです。

それがチーズ(特にナチュラルチーズ)の面白さでもあるのですが、保存方法を間違えると味や香りが悪くなるだけではなく、健康上の問題まで引き起こしてしまいかねません。

このため、チーズは購入後できるだけ速やかに冷蔵庫に保管し、常温で放置することがないように気をつけましょう。

また万が一、「真夏の暑い日に、チーズを冷蔵庫に入れ忘れたまま1日放置してしまった」「黒いカビが出ている」「なにかすっぱいようなにおいがする」という場合は、もったいなく感じても食べるのはやめて、速やかに処分してください。

そのまま食べてしまうと、食中毒に苦しむことになりかねません。

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