チーズ専門店が教える!パルミジャーノ・レッジャーノをおいしく保存する方法

パルミジャーノ・レッジャーノの名前を一度はお耳になさったことがあるでしょう。

それもそのはずで、そのまま食べるだけではなく、パスタやピザ、リゾット、サラダなど多くの料理の味を引き立たせるためにも使われており、口にする機会が特に多いチーズだからです。

そして、ただ接することが多いだけでなく味も抜群。旨味の凝縮された味わいは、食べるほどに次が欲しくなるおいしさです。しかも、ワインとの相性もピッタリなのですからチーズ界の頂点にあるといっても過言ではありません。

それ故に、このように称されています。

イタリアチーズの王様

様々な愛され方をしているパルミジャーノ・レッジャーノは、キログラム単位で販売されていることも多くぜひ常備しておいて欲しいチーズです。そこで本記事では、パルミジャーノ・レッジャーノを長く楽しむために不可欠な“保存”について説明してまいります。

おいしさをいつまでも保っていただくために、このチーズの適切な保存方法をチェックください。

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パルミジャーノ・レッジャーノはどんなチーズ?

パルミジャーノレッジャーノ

私たちの食生活に馴染みの深いパルミジャーノ・レッジャーノですが、どのようなチーズなのかご存知でしょうか?

今一度、おさらいをさせてください。

厳しい規定に従い作られている

かすかに感じるフルーツの香りに、クセの少ない素直な味わい、それでいてしっかりとした旨味を感じさせるパルミジャーノ・レッジャーノ。EU法により定められたDOP(原産地名称保護チーズ)に認定されており、厳しい規定に沿って作らなければなりません。

まずは、イタリア北部のエミリア・ロマーニャ州とロンバルディア州にまたがる一定のエリアでのみ生産が可能であり、チーズ名はこのエリア内にある「パルマ」と「レッジョ・エミリア」という地名からきています。

原料となる牛乳の生産地域も決められていて、無殺菌で一部脱脂したものを使用しなければならず、搾乳は1日2回のみ。牛に与える飼料にまで制限が設けられています。

さらに、製品化するまでに最低12か月の熟成も必要です。

他にも様々なルールに則って製造されたものの中から、国から管理を委譲されている「パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会」による品質検査をパスしたものだけが、パルミジャーノ・レッジャーノを名乗ることができるのです。

パルミジャーノ・レッジャーノ

分類ハードタイプ
産地パルマ、レッジョ・エミリア、モデナ、ボローニャ(ポー川右岸)、マントヴァ(レノ川左岸)
原料牛乳(無殺菌、部分脱脂)
固形分中乳脂肪最低32%
熟成期間最低12か月
DOP取得1996年

パルミジャーノ・レッジャーノ=パルメザンチーズではない

パルミジャーノ・レッジャーノと似た名前のもので、スーパーなどで売られている「パルメザンチーズ」があります。この両者は同じものなのでしょうか。

この「パルメザンチーズ」という名はパルミジャーノチーズの英語表現ではあるのですが、実際のところほとんどのものがパルミジャーノ・レッジャーノとは別物です。熟成期間も短く産地や製造方法についての基準もなく作られています。

パルミジャーノ・レッジャーノの代用として作られたものが、安価でクセがなく使いやすいことから普及し今に至っているのです。

あくまでも「パルミジャーノ風のチーズ」という意味合いのものであり、厳格に作られているパルミジャーノ・レッジャーノとは区別してお考えください。

パルミジャーノ・レッジャーノの正しい保存方法は?

チーズ冷凍

そのまま食べてもおいしくて、様々な料理にも使えるので、常備しておきたいパルミジャーノ・レッジャーノですが、大量にまとめ買いをしたり、食べきれず残してしまったりした場合には、どのように保存をすればよいのでしょうか。

空気に触れさせない

ハードタイプのチーズであるパルミジャーノ・レッジャーノは、水分が少ないため腐敗はしにくくなっています。

しかし、腐敗はしなくてもカビは生えてしまいますし、乾燥もします。カビが生えたものは食べられません。乾燥したものは、風味が飛んでしまっていますし、食感も悪くなっておいしくありません。

カビの繁殖や乾燥を防ぐには、一つは空気に触れさせないことです。

カビが生育するためには酸素が必要です。ですから、ラップをチーズに密着させて、空気に触れさせないようにしてしっかりと包みましょう。このラップに包んだものをさらにジッパー付きの袋に入れて、中の空気をできるだけ追い出すようにして封をしてください。

ちなみにカビに関しては、生えている部分を削りとれば食べられるという意見もみかけますが、目に見えている部分だけでなく食品内部に菌糸が入り込んでいる可能性があります。ハードタイプのものは水分が少ないため、内部で菌糸が繁殖しにくくはありますが、確実に安全とはいえないので食べないほうがよいでしょう。

ただし乾燥したものは、カビなどが生えていないのであれば料理に使えます。スープや煮込み料理などを作るときに入れるとおいしい出汁がでますので、捨ててしまわず旨味を料理に活かしてください。

冷凍よりも冷蔵保存

先ほども触れましたが、パルミジャーノ・レッジャーノは水分量が少ないため腐敗しにくいものです。ですから、常温下でもすぐに腐って食べられなくなるというものではありません。短期間の保存であれば、そこまで温度に神経質になる必要はないでしょう。

ただし、高温多湿の環境では品質の劣化は早くなってしまいます。短期間で食べきるのでなければ、冷蔵庫で保管するのがよいでしょう。

ここでも、最も気をつけるべきものはカビです。カビの生育温度は5~45℃で、最適温度は15~30℃とされていますので、通常の冷蔵室よりもチルド室に入れるとさらによいでしょう。というのも、冷蔵室よりも温度が低いことに加えて、他と区切られているので扉の開け閉めによる温度変化が少ないため、劣化しにくくなるからです。他と区切られているのは、冷蔵庫内の他の食材の匂いが移りにくいという点でもメリットとなります。

では、冷凍保存ではダメなのでしょうか。

もし熱を加えずにそのまま召し上がるつもりであれば、冷凍保存はおすすめできません。いったん冷凍してしまうとボソボソとした食感になり風味も落ちてしまうからです。

加熱して料理に使うのであれば、食感や風味はあまり気にならないでしょうから冷凍でも大丈夫です。

もし冷凍してしまったのであれば、加熱して料理に使うようにしてください。この際は解凍する必要はありません。

水分を残さない

ここまで、パルミジャーノ・レッジャーノの保存の際に最も気をつけなければならないのはカビだと繰り返しましたが、水分もまたカビの繁殖を促進するものです。

そこで、表面に付着する水分に気をつけてください。

たとえば、冷蔵庫に入れておいたチーズを常温下に出した場合です。しばらくすると表面が結露しますが、この状態で再び冷蔵庫に入れるとカビの生育が活発になります。また、他の理由により表面に水分が付着することも考えられます。ですから、表面の水分をキッチンペーパーなどでしっかり拭き取ってから冷蔵庫にしまいましょう

長期保存をする時は、たまにチーズの表面に水分がないか確認して、濡れていない状態を保ってください。

匂い移りに注意

もう一つ気をつけていただきたいのは、匂いの強い食材の近くに置かないことです。

チルド室に保存するメリットとして匂いが移りにくいと説明しましたが、パルミジャーノ・レッジャーノは他の食品の匂いが着きやすいチーズです。空気と触れないようにラップなどで包んでいても、それだけでは完璧とはいえません。

念のために、匂いが強い食材とは離して保存をしましょう

パルミジャーノ・レッジャーノの保存可能な期間は?

冷蔵保存の場合は、およそ45日を目安とするとよいでしょう。

もちろん、保存環境により変わってきますので、期間だけで判断するのではなくチーズの状態を見て判断してください。

その点では、購入時に記載されている賞味期限はあくまでも参考と考えましょう。状態が悪いと思ったら賞味期限前でも食べるのはやめておいてください。

では、冷凍保存した場合にはどの程度もつのでしょうか。

これは、しっかりと保存してあれば、半永久的といってもよいでしょう。

ただし、現実問題として完璧な保存というのはなかなかできませんので、冷凍保存であっても1年ほどを目安に考えておくのがよいのではないでしょうか。ただし、これも状態を見て判断すべきです。良くないと感じた時は食べないでおきましょう。

逆に、その期間を過ぎたからといって急激に劣化が進んで食べられなくなるものでもありません。状態を見ながら料理に使うなどすればよいのではないでしょうか。

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表面にカビのようなものがあるけど大丈夫?

熟成期間により程度の差はありますが、パルミジャーノ・レッジャーノの表面には1~5mm程度の白い斑点が見えることがあります。

購入直後なら思わなくても、しばらく保存しておいたものにこの斑点があると「もしかしてカビ?」と心配になるかもしれません。

この白い斑点は何なのでしょうか。

おいしさの印

その斑点は、長期熟成している間にタンパク質が分解されて「チロシン」というアミノ酸となり結晶化したものです。ジャリジャリした食感がありますが、食べても平気なものでちょっとしたアクセントとして楽しめます。

チロシン自体はあまり旨味を感じるものではありませんが、チロシンが結晶化しているということはグルタミン酸などの強い旨味を持った他のアミノ酸も増えているということです。ですから、この斑点が多いほどおいしいパルミジャーノ・レッジャーノといえます。

カビの可能性もあるので確認が必要

ただし、しばらく保存をしておいたものを食べる前には、白いものが本当にチロシンの結晶なのかどうかを必ず確認してください。

ふわふわした綿状のもので、紙などで拭き取れてしまう場合にはカビの可能性が高いです。

カビの場合は身体に害を及ぼすこともありますので、食べないでおきましょう。

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まとめ

イタリアチーズの王様であるパルミジャーノ・レッジャーノは、使い勝手の良さから購入する機会も多いでしょう。そうなると保存が重要ということで、今回は保存に関する話を中心にさせていただきました。

ハードタイプであるため日持ちがしやすいため、短期間であればあまり神経質にならなくてもよいのですが、ある程度の期間保存したいのであれば注意していただきたい点があります。

おもにカビと乾燥への対処となりますが、まとめますと以下のとおりです。

・空気に触れさせない

・冷蔵保存をする

・表面の水分を拭き取る

・匂いが強いものの近くで保存しない

料理の引き立て役、ワインのお供として活躍の場が多いチーズですから、保存に気をつけて普段から常備しておいてはいかがでしょうか。

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