イタリア産ウォッシュチーズ「タレッジォ」の歴史や特徴

タレッジョ

タレッジォ( Taleggio )は10世紀頃、ロンバルディア州山間部にあるタレッジョ渓谷で生まれたチーズです。

イタリア北部で生産される牛乳製のチーズで、現在ではロンバルディア州全域の他、ヴェネト州トレヴィーゾ県、ピエモンテ州ノヴァーラ県で生産されています。

イタリアでつくられるチーズは大型のハード・セミハードタイプが多い中、

タレッジォは数少ないウォッシュタイプのチーズで、イタリア産ウォッシュチーズの

代名詞と言われています。

上品な香りと酸味が楽しめるタレッジォはウォッシュチーズ特有の香りは控えめで、

チーズの強い香りが苦手な人でも食べやすいチーズ。

今回はイタリアの本格ウォッシュチーズ「タレッジォ」の魅力をご紹介します。

目次

タレッジオの歴史

チーズの歴史

  10世紀頃からつくられていたという長い歴史を持つこのチーズ。

ロンバルディア州タレッジォ渓谷の洞窟の中で熟成されていたということにちなんで「タレッジォ」

という名前がつけられました。

アルプスでは、夏の間高地に放牧していた牛を、厳しい冬を越すために人里へと移動させる途中、

牛の乳を保存するためにチーズがつくられていました。

長旅で疲れた牛の乳でつくられるチーズはやわらかいと有名になり、

「ストラッコ」= 疲れた という意味の言葉から「ストラッキーノ」と呼ばれるようになりました。


タレッジォの他にも、同じ北部のウォッシュタイプチーズである「クワルティローロ・ロンバルド」や、青カビタイプの「ゴルゴンゾーラ」なども「ストラッキーノ」と呼ばれるチーズです。

以前は、全て「ストラッキーノ」という名前で呼ばれていたそうですが、
原産地やチーズの特徴を差別化するため、それぞれに名前がつけられ、

20世紀に入ってから、チーズの産地であるベルガモ県のタレッジォ渓谷から名前をとり「タレッジォ」

という名前がつけられたのです。

現在では多くのチーズ工房や工場でタレッジォはつくられており、

昔ながらの、洞窟で熟成されるタレッジォもわずかにつくられています。

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イタリアで数少ないウォッシュタイプチーズ

イタリア地図

北イタリアのロンバルディア州を中心に作られている、イタリア産ウォッシュチーズの

代名詞と言われている「タレッジョ」。

他のウォッシュタイプチーズより風味はやさしく、軽い酸味ともちもちとした口当たりを持つ、

食べやすいチーズです。

ロンアバルディアでは様々なチーズがつくられていますが、

アルプスから下る中間地点にはタレッジォをはじめ、ウォッシュタイプのチーズがいくつか存在します。

  • タレッジォ

サイズが大きく、1辺が18〜20㎝程度の正方形をおり、高さが4〜7㎝程度。

熟成は、表面に塩をまぶし表皮をブラッシングしながら進めていきます。

表面の色は薄いピンク色をしており、熟成が進むとその色はだんだんと濃い色合いに変化していきます。
熟成期間は最低35日間とされており、熟成の若いものは弾力があり、熟成が進むとむっちりとした質感に変化していき、香りはより強くなっていきます。

  • サルヴァ・クレマスコ

牛乳製のウォッシュタイプのチーズ。
こちらは冬の乳ではなく、春の乳量の多い時期を無駄にしないためにつくられたウォッシュチーズです。

高さがタレッジォの倍ほどもあり、背が高い分タレッジォよりも熟成期間が長くなり最低75日間とされています。

タレッジォの生産者がつくっていることも多く、タレッジォよりも酸味が強いのが特徴です。

  • ロッコロ

ロンバルディア州で生産される牛乳製のウォッシュチーズ。

タレッジォ渓谷にあった狩人の小屋に似ていることからこの名前がつけられました。

中心部と外皮の方とで食感に変化があり、程よい酸味が食べやすいチーズ。

  • ナバッボ

「お金持ち」という意味の、珍しい山羊乳製のウォッシュチーズ。

オレンジ色の表皮に、組織は山羊らしい真っ白な色をしており、ウォッシュの香りと山羊乳の酸味がマッチした華やかなチーズ。

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おすすめの食べ方

チーズを食べる女性

ウォッシュタイプの中でも控えめな香りで、まろやかさと上品な酸味を楽しめるチーズ「タレッジォ」。

良いチーズはそのままカットして食べるのがおすすめですが、タレッジォはお料理にも使いやすいチーズです。

ご家庭で楽しむときの保管のポイントや、おすすめの調理法をご紹介します。

保存方法と食べ頃の見極め方

チーズ冷凍

チーズショップに並んでいるチーズの中には若い状態のものも並んでおり、その際は食べ頃の見極め方が少し難しいですよね。

自宅での保管のポイントと食べ頃の見極め方をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

チーズを保管するときのポイント

  • 乾燥しないようチーズ用の包装材、またはラップに包み冷蔵庫で保管する。
  • 他の食品の香りが移らないようさらに保存容器に入れて保存し、包装材はこまめに取り替える。
  • カットされた後のチーズは大きく熟成変化をしないので、数日〜1週間程度を目安に食べ切る。

食べ頃のサイン

  • チーズを触った時に組織が軟らかくなっている

ソフトタイプのチーズは熟成が進むにつれて軟らかくなっていくので、カットされていない状態で

購入した場合は、包装の上から触ってみて硬さを確認してみてください。

カットされたものを購入したときは、断面を確認し、購入時よりも溶け出した感じがあれば

食べ頃です。

  • チーズを切った時、ナイフに生地がくっつくようになれば熟成のピーク。

もっちりとした生地のタレッジォは熟成が進むとナイフにくっつくようになります。

熟成が進みすぎるとえぐみが出てしまうことがあるので、早めに食べ切るようにしましょう。

美味しく食べるポイント

  • タレッジォは表面が乾いているチーズですが、表面のベタつきが気になる時や、逆に乾燥しすぎている時は、水で薄めた白ワインをペーパーに含ませ、軽く拭き取ると良いでしょう。
  • 食べる前は30分ほど前から冷蔵庫から出し、常温に戻しておくのも美味しく食べるポイントです。
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おすすめレシピ

タレッジォは北イタリアでは伝統的に料理にも使われてきたチーズで、溶けやすいため気軽にメニューに取り入れることができます。

タレッジォの故郷、イタリアで食べられているお料理をいくつかご紹介します。

  • かぼちゃのリゾット

北イタリア、特にヴェネトやロンバルディアの秋の伝統料理です。

かぼちゃはピューレ状にし、米、玉ねぎ、白ワイン、野菜ブイヨンなどと一緒にじっくりと煮込み、

ソーセージ、ベーコンなどを加え、仕上げにバターとパルミジャーノ・レッジャーノ、グラナ・パダーノ、タレッジォなどのチーズを加えるのが一般的です。

  • 4種チーズのピザ

イタリアといえば定番のピザですが、4種のチーズには、ゴルゴンゾーラ、パルメザン、モッツァレラ、タレッジォが使われています。

ゴーダチーズやエダムが使われていることも多いですが、より本格的にイタリアンを楽しむのであれば、

ぜひタレッジォを入れてみてください。
ウォッシュの持つ複雑な香りと風味がピザを本場の味わいに近づけてくれます。

  • ブレッドスティックのスープ

バターを塗った鍋にブレッドスティックとカットしたタレッジォチーズを交互に並べ、チキンブイヨンを入れ火にかけ、沸騰したら弱火で30分ほど煮込みます。

別の鍋で玉ねぎをバターでしんなりするまで炒め、バターをスープに垂らし、さらに数分煮込んだら盛り付けて完成。
イタリア北部発祥の伝統的なパンのスープは、保存性の高いパンにチキンブイヨン、バター、タレッジォ、玉ねぎ、塩、コショウで作るのが一般的です。

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まとめ


イタリアのチーズに大型チーズ(ハード・セミハードタイプ)が多い理由は、
平野部が国土の20%程度という山の多い地形のため、厳しい山の冬を越すための保存食として、

長期の保管に耐えられる大きなチーズがつくられるようになったためです。

この「山がちな地形」が多彩な風土を生み出し、生産されるチーズにも多様性を与えています。

イタリアでは数の少ないウォッシュチーズですが、他の産地のものに比べ風味も香りも穏やかで、

お料理にも取り入れやすいチーズです。

気軽に楽しめる歴史の深いウォッシュチーズ「タレッジォ」は、

ウォッシュを初めて食べる方にも、食べ慣れた方にもおすすめの、 いろいろな楽しみ方のできるチーズです。

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