赤ワインを飲むと頭痛になる?理由や治し方、対策などを解説!

「白ワインは平気だけど、赤ワインを飲むと頭痛になりやすい」

あなたは、こんな話を聞いたことがあるでしょうか。

もしかしたら、あなた自身が経験しているかもしれませんね。

しかし、白ワインなら大丈夫なのに、赤ワインだと頭が痛くなるというのも不思議な感じです。

なぜ赤ワインは頭痛になりやすいといわれるのでしょうか?

今回の記事では

・なぜ赤ワインを飲むと頭が痛くなるのか?

・赤ワインを飲んでも頭痛になりにくい予防法

などについて、お話ししていきます。

赤ワインは飲みたいけれど、頭痛になりたくないと思っているなら、ぜひ最後までお読みください。

目次

赤ワインが頭痛の原因になるのはなぜ?

まず「そもそも、本当に赤ワインが頭痛の原因になるのか?」という疑問があるでしょう。

答えは「イエス」です。

どうやら世界中で、赤ワインが原因の頭痛になる人がいるようで「Red Wine Headache(赤ワイン頭痛)」という言葉も存在します。

しかし、誰もが頭痛になるわけではなく、頭痛の原因となる物質も1種類ではないようです。

頭痛になる場合であっても、全てのお酒が共通して持つ原因もあれば、赤ワインだからこそというものもあります。

これら頭痛の原因となる物質で、代表とされているのはこちらです。

・アセトアルデヒド

・亜硫酸塩

・チラミン

・ヒスタミン

また、頭痛の原因となる物質が含まれるのは赤ワインだけではありません。

食品の中にもこれらの物質を含むものがあります。

ですから、赤ワインと一緒に楽しんだ料理やおつまみが頭痛を引き起こしている可能性もあるのです。

ただし、これらの食品にしても、常識的な量を食べて頭が痛くなることは通常はありません。

したがって、たまたま体質に合わなかったとか、ワインとの相性が悪かったという場合を除いては、心配する必要はないでしょう。

また「安いワインを飲むと頭痛になりやすい」という話も耳にしますが、その因果関係については明確になっていないようです。

安いワインを飲むと頭が痛くなる場合は、価格を気にしなくてよいため飲み過ぎてしまうなど、他の原因も考えてみましょう。

それでは先述した、赤ワインに含まれる頭痛の原因となる物質について以下でお話しします。

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アセトアルデヒド

一般的に、頭痛をはじめとする悪酔い、二日酔いの原因となるのは「アセトアルデヒド」という物質です。

このアセトアルデヒドは、肝臓が血液中のアルコールを分解することで作り出されます。

ですから、基本的にはどんなお酒を飲んでもアセトアルデヒドは作られ、アセトアルデヒドは毒性のある物質であるため、頭が痛くなったり気持ちが悪くなったりという症状を引き起こします。

ただし、作られたアセトアルデヒドは、同時に肝臓で分解もされていきますので、肝臓がアセトアルデヒドを分解しきれているうちは頭痛になったりしないようです。

大量にお酒を飲むことによって体内のアセトアルデヒドが多くなり、肝臓の分解能力を超えて血中濃度が高くなると、頭痛や吐き気などの症状が出てくるのです。

この肝臓による分解能力には個人差が大きく、いわゆるお酒の強い弱いを決める要因はこの肝臓の働きによります。

特にアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の活性が低い人、もしくは活性がない人が「お酒に弱い人」となります。

亜硫酸塩(亜硫酸ナトリウム)

亜硫酸塩は、多くのワインに「酸化防止剤」として含まれています。

酸化による変質を防止するためだけでなく、発酵を順調に行うため、雑菌の繁殖を防ぐためといった理由で、ワイン製造には欠かせない成分です。

亜硫酸塩は、一般的に白ワインよりも赤ワインに多く含まれますので、赤ワインが頭痛になりやすいと言われる理由の一つとなっています。

とはいえ、通常はそこまで大量に添加されることはなく、頭痛の原因となる程ではないとも言われます。

赤ワインによる頭痛の主犯格のように扱われますが、いまだ不明な点も多くあると思っておいてください。

ただし、亜硫酸塩に対して敏感な反応を示す人にとっては少量であっても体調に変化を及ぼしますので、無視することはできないでしょう。

ドライフルーツなどの一部の食品にも使用されることがありますので、これらの食品によっても頭痛になるようでしたら、亜硫酸塩への対策が必要です。

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チラミン

チラミンは次に紹介するヒスタミンとともに、発酵食品や飲料に一般的に含まれるアミンの一種です。

血管を収縮させる働きがあり、この血管収縮作用に対して、体が血管を拡張させようとするために、血管が脳内を圧迫し、頭痛が起こるとされています。

赤ワインにチラミンが含まれるのは、マロラクティック(乳酸)発酵の過程で発生するためです。

マロラクティック発酵は、シャープな酸味を持つリンゴ酸をまろやかな酸味の乳酸に変化させるもので、多くの赤ワインで行われるのに対し、白ワインでは一部に限られています。

したがってチラミンが原因の頭痛であれば、白ワインよりも赤ワインのほうがなりやすいといえるでしょう。

とはいえチラミンも、赤ワインにはそこまで多量に含まれておらず、多くの人には影響を与えないとされています。

ただし、チラミンはチーズや加工肉、ナッツ、チョコレートなど、赤ワインのお供となるような食品にも含まれています。

赤ワインだけでは症状が出ない人でも、これらの食品も一緒に食べることで頭痛になることがありますので、チーズなども食べ過ぎないよう気をつけてください。

ヒスタミン

「抗ヒスタミン剤」という薬によって、ヒスタミンの名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

ヒスタミンは、マグロやサバなどの赤身の魚にも含まれているアレルギー物質で、ワインにも微量含まれています。

血管を拡張させる働きがあるため、脳の血管の膨張により頭痛を引き起こすことがあるようです。

これもまた、白ワインよりも赤ワインに多く含まれているため、赤ワインを飲むと頭痛になるという場合の原因とされています。

なお、赤ワインが健康に良いと言われる理由である「ポリフェノール」にも、血管拡張作用があると言われています。

健康になりたいからといって赤ワインを大量に飲むのは、頭痛の原因となりますので気をつけてください。

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赤ワインで頭痛にならないための対策

赤ワインで頭痛になるのであれば、赤ワインを飲まないというのが一番なのでしょうが、それでは面白くありません。

輝かしい赤色、鼻孔くすぐる芳香、口中に拡がる果実味など、赤ワインだからこその味わいを楽しみたいと思いますよね。

なによりも、料理とのマリアージュは人生最高の喜びの一つであり、赤ワインでなければマリアージュが完成しない料理もあります。

ということで、ここでは頭痛になりにくく赤ワインを楽しめるよう、その対処法をお伝えします。

亜硫酸塩無添加の赤ワインを飲む

先ほど、赤ワインを飲んで頭痛になる原因の一つとして、亜硫酸塩を挙げました。

製造や保存をする過程で変質するのを防ぐために、多くのワインで亜硫酸塩を添加していますが、中には亜硫酸塩を添加せず作られているものもあります。

ですから、このような亜硫酸塩が添加されていない赤ワインを選ぶと頭痛になりにくいでしょう。

そのようなワインは、「亜硫酸塩無添加」などの表示がラベルにありますので、確認して選ぶようにしてください。

ただし亜硫酸塩は、人為的に添加しなくても、ワインの発酵過程でわずかながら自然発生します。完全に排除することはできませんので、いずれのワインであっても少量は亜硫酸塩が含まれることを知っておいてください。

赤ワインを空気に触れさせてから飲む

こちらも、亜硫酸塩への対処法となります。

亜硫酸塩は揮発しやすい物質なので、空気に触れさせることである程度はワインから除くことが可能です。

ワインをデキャンタに移し替える「デキャンタージュ」を行ったり、グラスに注いだ後にグラスを回して中のワインを空気に触れさせたりすれば、亜硫酸塩の揮発を早められます。

ワインに含まれる亜硫酸塩が少なくなれば、頭痛になる可能性も低くなるでしょう。

赤ワインと一緒に水をたくさん飲む

頭痛の原因となる物質は、血液に含まれた状態で体内を循環します。

そして、血液中の濃度が高くなるほど影響も大きくなりますので、これら物質の血中濃度が高くならないよう、水分を補給して血液量を多く保つとよいでしょう。

とはいっても、アルコールには利尿作用があるため、赤ワインを飲めば水分補給になるとは考えないでください。

逆に、飲めば飲むほど体内の水分が少なくなっていきます。

ですから、アルコールを含まない飲料で水分補給をしましょう。

なお、カフェインにも利尿作用があります。

コーヒーなどを飲むと頭痛が軽くなるといわれますが、水分補給という点ではカフェインを含まないもの、できれば水などにしておいてください。

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赤ワインを飲む前に、市販の二日酔い対策品を服用する

よく知られたものでは「ウコン」の成分を含む商品があります。

ウコンには肝機能の働きを高める効果がありますので、原因によっては頭痛を軽減してくれます。

悪酔い、二日酔いを防ぐことを目的としたサプリや医薬品、医薬部外品は他にもあり、ドラッグストアやコンビニなどで購入できます。赤ワインを飲む前に服用すれば少なからず効果が見込めるため、ぜひ試してみてください。

食事をしてから、もしくはしながら赤ワインを飲む

赤ワイングラス

空腹でお酒を飲むと胃や腸からの吸収が早く、血中アルコール濃度が急激に上がります。すると、肝臓が原因物質を分解するのが間に合わず、頭痛になりやすくなってしまいます。

この状況を避けるためには、食事を済ませてから赤ワインを飲むか、食事をしながらゆっくりと飲むようにしてください。

このときは、代謝を助けるタンパク質やビタミンBを多く含む食品がおすすめです。

両方を含む豚肉などを食べると、頭痛になりにくいでしょう。

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まとめ

今回は、赤ワインと頭痛の関係についてお話ししてまいりました。

主な原因として、アルコールが分解されて生成されるアセトアルデヒドや赤ワインに酸化防止剤として含まれている亜硫酸塩があり、他にもチラミンやヒスタミンなどが考えられます。

しかし、そのいずれもが決定的な原因であるとは言えず、各人の体質の違いなどにより何が頭痛を引き起こすのかも異なるようです。

今回紹介した対策をとりながら、飲む量を抑えるなどをして、上手にお付き合いし、赤ワインを楽しんでください。

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