【イタリアスパークリングワイン】スプマンテ、プロセッコの違いとは?

ワインショップや酒屋でみかけるスパークリングワイン。

色々な呼び名があるようですが違いが分かりにくいですね。

今日はイタリアワインのスプマンテとプロセッコの違いをご紹介します。

実はどちらも同じスパークリングワインなんです!

後半ではおすすめの代表的なスプマンテもご紹介するので

是非最後まで読んで下さいね。

目次

「スプマンテ」と「プロセッコ」の違い

実はイタリアで造られるスパークリングワインの総称を「スプマンテ」(Spmante)と呼びます。ガス圧は3気圧以上あるのが一般的。

そしてヴェネト州で造られている規定に基づいたスパークリングワインが「プロセッコ」と呼ばれます。

イタリアのスパークリングワインの総称がスプマンテなので「プロセッコ」もスプマンテということになりますね。

後ほど詳しく解説します。

微発泡ワインは「フリッツァンテ」

イタリアでは微発泡のワインは区別されており「フリッツァンテ」(Frizzante)と呼ばれます。

こちらは1~2.5気圧の軽やかな泡が特徴です。

タンクを使用して大量に造るシャルマ方式が一般的。リーズナブルな価格のワインが多くあります。

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これは知っておこう、スパークリングワインの造り方とは?

シャンパングラス

よくみかけるスパークリングワインはどのように造っているのでしょうか?

ここでは代表的なスパークリングワインの造り方をご紹介します。

瓶内二次発酵方式

通常の行程でワインを造ります。そこへ補糖を行い瓶詰めをします。糖分に酵母が反応して炭酸ガスとアルコールに分解されて発泡性ワインができあがります。細かい泡と酵母の香ばしさが残るコクのあるスパークリングができます。味わいはエレガントになる一方、瓶ごとに澱(分解時にできる沈殿物)を取り出すなど手間がかかり費用がかかる。

シャルマ方式

ステンレスタンク内で二次発酵させる方式。タンクで行うため大量生産ができる。酵母が残りにくいのでフレッシュな味わいのものが多い。

アスティ方式

ブドウ果汁をタンク内で酵母を加えて発酵させる、二次発酵をしない造り方。ブドウそのもののフレッシュさが残るさわやかなワインができあがる。

炭酸ガス注入方式

できあがったワインに炭酸ガスを注入して造る方式です。かなり安価にスパークリングワインが造れる方法。発酵などがないので品種の個性を残せる方式とも言えます。

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世界で最も売れたスパークリングワイン「プロセッコ」

ヴェネト州で造られている規定に基づいたスパークリングワインが「プロセッコ」。

タンク内で二次を発酵させるシャルマ方式で造られる事が多く、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴です。

価格もお手軽。近年人気がでてきており、世界で最も売れているスパークリングワインになったこともあります。

主要品種はグレーラ

イタリアの土着品種のグレーラが85%以上使用されています。心地よい苦みを感じるさわやかな品種でフローラルな香りや白桃の香りが特徴的です。

その他に以下のような補助品種の使用も認められています。

・グレラ・ルンガ

・ヴェルディゾ

・ペレラ

・ビアンチェッタ

・シャルドネ

・ピノノワール など

グレーラは「プロセッコ」と呼ばれた品種だった

実はグレーラというのは現在の名称です。2009年までは「プロセッコ」と呼ばれていました。プロセッコというワイン名を守るために名称変更を余儀なくされました。

プロセッコは3種類のみ

現在プロセッコと表記されるのは下記のみです。

・DOCプロセッコ

・DOCGコネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ・スペリオーレ

・DOCGコッリ・アラゾーニ・プロセッコ

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プロセッコにおすすめのペアリング料理

レストランでワインを飲む男女

「プロセッコ」は前菜からメインまで幅広く合わせられるワインです。やはり魚介にはベストマッチ。家庭でもよくみかけるお料理とおすすめのチーズもご紹介します。

ハムやサラミなどのお肉料理

現地イタリアでもよくみかける王道のペアリング。肉のうま味と塩気の効いた味わいにフレッシュな果実味が泡ではじけて最高のペアリングが生まれます!

カットするだけというお料理の手間も少ない本当におすすめのペアリングです。

魚介のマリネ

日本でいうところの「南蛮漬け」。オリーブオイルやワインヴィネガーを使った洋風南蛮漬けにぴったりです。酸味が結びつき、いくらでも食べて飲める無限ペアリングです!

シーフードフライ

スパークリングは揚げ物とよく合います。特に魚介のフライにレモンを搾ってかけるともう最高です。油っこさをフレッシュなワインの風味と泡でさっぱりさせます。軽い食感はサクサクしたものともよく合います。

ブーファラ アッフィナート アル グレーラ

こちらは水牛のチーズ。実はプロセッコに使った「グレーラ」というブドウを使用したチーズです!プロセッコ造りに使ったブドウを使いチーズを発酵。さわやかなブドウの香りが楽しめるチーズに同じブドウのチーズ。合わないわけがありません。

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各国スパークリングワインの名称が違う

スパークリングワインはイタリアではスプマンテですが他の国でどのように呼ばれているのでしょうか?

フランスではヴァン・ムスー、スペインではエスプーモ、ドイツではシャウムヴァインと呼ばれています。

産地や製法によって細かく分類されており、リーズナブルなモノから高級スパークリングまで幅広く造られています。

イタリアを代表するスプマンテはこれだ!

イタリア地図

ヴェネト州のスプマンテが「プロセッコ」ならば他の州はどんなスプマンテがあるのでしょう?代表的なものをご紹介します。

ランブルスコ

エミリア・ロマーニャ州で造られるスパークリングワイン。ブドウは「ランブルスコ」で炭酸が強めのスプマンテと微発砲のフリッツァンテがあります。

世界的にも赤の微発砲スパークリングワインとして有名ですが、ランブルスコの名前が入ったブドウは10種程。赤のほかに白やロゼも造られています。

ランブルスコは甘口から辛口まであり以下のようになっています。是非ご参考に!

・Secco(セッコ) 辛口

・Semisecco(セミセッコ) やや辛口

・Amabile(アマービレ) やや甘口

・Dolce(ドルチェ) 甘口

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アスティ・スプマンテ

ピエモンテ州で造られています。アスティ方式で造られる日本のマスカットと同じ品種の「モスカート」からつくられるスパークリングワイン。ブドウの甘さを残したとてもフレッシュなワインです。

アスティにはスプマンテの他にモスカート・ダスティという微発泡ワインもあります。

どちらも初心者の方でも楽しめる親しみのあるスパークリングワインです。

フランチャコルタ

北イタリアのロンバルディア州で造られるスパークリングワイン。

ブドウ品種はシャルドネ、ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)、ピノ・ビアンコ(ピノ・ブラン)で白とロゼがあります。

シャンパンと同じ瓶内二次発酵でつくられる本格ワイン。厳しい熟成規定があります。

法廷の熟成期間は最低18ヶ月から60ヶ月と定められています。

これはフランスのシャンパンより厳しいといわれています。

味わいも香り高く複雑味があり格別です。

少し気圧を抑えた白ブドウのみで造る「サテン」という種類もある。

オルトレポー・パヴェーゼ

こちらも北イタリア、ロンバルディア州で造られる高級スパークリングワインです。

ピノ・ネロを主体とした熟成スパークリングワイン。熟成期間は最低15ヶ月で果実味が強くコクのあるタイプのワインです。

トレント

イタリア北部にあるトレンティーノ・アルト・アディジェ州で造られている高級スパークリングワイン。標高が350m以上の冷涼な土地で育ったシャルドネ、ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)、ピノ・ビアンコ(ピノ・ブラン)を使っています。

味わいはフレッシュでさわやか。柑橘やハーブなどの香りが特徴的です。

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最後に

今日はイタリアのスパークリングワイン「スプマンテ」についてご紹介しました。プロセッコやフランチャコルタなど魅力的なワインが沢山あります。それぞれのワインにあったペアリングも非常に面白いですね。イタリアワインはスパークリングも奥が深い!これからももっと色々なイタリアワインをお伝えしていきます!

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