プロセスチーズの種類と特徴を知ろう!プロセスチーズとナチュラルチーズとの違い

プロセスチーズとは

6pチーズ

チーズには数多くの種類があります。白カビチーズや青カビチーズ、ハード・セミハードチーズなどです。

ただ、その「種類のカテゴリー」の前に、もっと大きな区別があります。

それが、「ナチュラルチーズか、それともプロセスチーズか」というものです。

ナチュラルチーズのなかに分類されるものは、製法や方向性の違いこそあれ、基本的には時間を経ることで変化していくものです。

対してプロセスチーズの場合は、品質が基本的には変わりません(※消費期限が切れたものや、高温多湿などの環境に置いておいた場合を除く)。

このため、この2つは明確に区別されます。

ただ、プロセスチーズの原材料となるのは、ナチュラルチーズです。ナチュラルチーズを細かく砕いて、そこに熱を加えて、これを乳化させることでプロセスチーズが作られます。

ナチュラルチーズの中には乳酸菌や酵素などが存在しますが、プロセスチーズの場合は加熱の段階でこれを死滅させます。そのため、プロセスチーズはナチュラルチーズとは異なり、熟成しません。

ちなみにプロセスチーズの歴史は驚くほど長く、100年以上前にはすでにプロセスチーズが作り上げられています。

チーズ自体の歴史は数千年ともいわれていますからそれに比べると短いように思えるかもしれませんが、それでも、1911年ごろにはすでにプロセスチーズがリリースされているのです。

ちなみに、プロセスチーズをリリースした世界初の会社はスイスのGEBRE社です。

5年後にはアメリカでもプロセスチーズが作られるようになりました。

なお日本でも1934年にプロセスチーズが作られるようになり、日本では長く「チーズといえばプロセスチーズ」の概念が持たれ続けていました。

ただ現在は、ナチュラルチーズも積極的に輸入されるようになっています。

少し大きめのスーパーに足を運べば、プロセスチーズとナチュラルチーズが仲良く並んでいる姿を見ることができるでしょう。

プロセスチーズとナチュラルチーズの違いと、2つの比較

プロセスチーズとナチュラルチーズ

ここからは、プロセスチーズとナチュラルチーズの違いについて解説していきます。

熟成するかしないかの違い

上でも軽く触れましたが、プロセスチーズとナチュラルチーズのもっとも大きな違いは、「乳化するか、それともしないのか」というところです。

ナチュラルチーズは、購入した後でも少しずつ変化していきます。これは、ナチュラルチーズの中に存在する乳酸菌などの微生物の働きによるものです。

しかしプロセスチーズの場合は、「時間を置いたこと」が直接的な原因となって品質が変化することはありません。

もちろん「密閉されていなくてプロセスチーズが乾燥してしまった」などのようなことはありえますが、「時間が経ったから、前とまったく違う味わいのチーズになること」はないのです。

「味の変化を楽しむこと」はナチュラルチーズの大きな楽しみだといえます。プロセスチーズはそのような「味の変化」を楽しめるチーズではありません。

保存方法および保存期限の違い

チーズを食べる女性

「味の変化を楽しむことはできない」とされているプロセスチーズは、それだけを聞くと、「つまらないチーズ」のように思えるかもしれません。

しかしプロセスチーズには、ナチュラルチーズにはない非常に大きな魅力があります。

それが、「保存期限が長く、保存のやり方も容易である」ということです。

ナチュラルチーズは味の変化を楽しむものであるがゆえに、「同じ味」を保ち続けることは不可能です。

また、一旦袋から出したナチュラルチーズは保存方法を間違えるとたやすくカビますし、傷みます。

パルミジャーノ・レッジャーノなどの硬質のチーズの場合はそれでも、カビが内部にさえ及んでいなければ表面のカビを削り落とせば食べることはできますが、フレッシュチーズなどはこれも難しいものです。

しかしプロセスチーズは、ナチュラルチーズに比べて非常に賞味期限が長く、一定の味を保ち続けられます。

保存も容易で、「冷蔵庫に入れておくだけでOK」という手軽さです。湿度管理・温度管理も自分で行う必要がなく、チーズごとに保存方法を変える必要もありません。

またナチュラルチーズの場合は、熟成の進んだチーズやもろいチーズは包丁で切り分けるのが非常に難しく、ワイヤー式のカッターを必要とします。それ以外にもチーズスライサーやジロール(テッド・モアンヌというチーズを切るときに使う専用の機械で、チーズを花びら状に削ることができる)などが必要になることもあります。しかしプロセスチーズの場合は、すでに扱いやすいように加工されているもしくは包丁で容易に切れるようになっているというメリットがあります。

このような「保存性の高さ」「扱いやすさ」から、プロセスチーズは爆発的な人気を博しています。プロセスチーズにはプロセスチーズの良さが、ナチュラルチーズにはナチュラルチーズの良さがあるのです。

味の方向性の違い

マスカルポーネチーズ

また、プロセスチーズとナチュラルチーズでは使い方も異なってきます。

どちらも料理に使えるものではありますが、「よりチーズの味を鮮明に味わいたい」と思うのであればナチュラルチーズが、「メインは肉や魚、野菜の方であって、チーズはそのサポート役」と考えるのであればプロセスチーズが適しているといえるでしょう。

ナチュラルチーズは種類によって個性が異なり無限の可能性を持つもので、個性的なものも多く見らます。

そのため、「チーズ単体で楽しむ」「チーズをメインとした料理を楽しむ」などを目的としたときにはナチュラルチーズがおすすめです。

プロセスチーズは「加熱」という工程を経ることもあり、比較的主張が抑えられたものがそろっています。

ほかの食材や味付けを邪魔せずにチーズのコクとうまみを出すことができるため、「ほかの食材の味付けに使いたい」「クセのないチーズを使うことで食べやすさを出したい」と考える場合に向いています。

しばしば、「プロセスチーズはナチュラルチーズに劣る」「プロセスチーズはナチュラルチーズよりまずい」という論が展開されることがあります。

しかしこれは間違った論です。

プロセスチーズとナチュラルチーズの間には、優劣はありません。

プロセスチーズの味をたしかに「そっけない」「どれを食べても似たような味がする」と感じる人がいる一方で、ナチュラルチーズを「匂いが強すぎて口に運べない」「とげとげしく主張が強すぎるように思う」と感じる人もいます。

味は「個人の好み」によるところが大きいため、決して「プロセスチーズの方がナチュラルチーズに比べて優れている」「ナチュラルチーズの方がプロセスチーズに比べて優れている」とは言えないのです。

補足:プロセスチーズは体に悪いのか?

ちなみに、「プロセスチーズは体に悪い。なぜなら添加物が含まれているから」という意見を目にすることもあります。

そのときにやり玉に挙げられるのが、安定剤であるカラギーナンや乳化剤であるリン酸塩などです。

たしかにこれらは取りすぎれば害になるものではありますが、常識的な範囲でプロセスチーズを食べている限り、それが原因となって健康被害が起こることはまずないといえるでしょう。

そのため、一般的な食べ方をしている限りは、「プロセスチーズを食べること=体調が悪くなること」には結び付きません。プロセスチーズの摂取による健康への影響については、過度に心配する必要はまったくないと考えられます。

チーズの健康効果についてはこちらも合わせてご覧ください。

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チーズを食べる女性

プロセスチーズの種類

さてここからは、プロセスチーズの種類について解説していきます。

ただ、プロセスチーズの場合はナチュラルチーズとは異なり、「加熱して作り上げられる」という製法は共通していること、また熟成を経ないことから味が変わりにくいこと、そもそもプロセスチーズに使われる原材料がほぼ同じこと(チェダーやゴーダなどがよく使われる。

白カビチーズや青カビチーズ、ウォッシュチーズが原材料に採用されることはまったくと言っていいほどない)から、ナチュラルチーズほどの味のバリエーション・味の幅がないことは確かです。

そこでここでは、「プロセスチーズの味によるタイプ分け」ではなく、「プロセスチーズの形状によるタイプ分け」をしていきます。

個別包装タイプ

6Pチーズ(8Pチーズ)やキャンディチーズ、四角い個別包装のチーズなどがこれにあたります。

個別包装になっているため持ち運びがしやすく、お子さんにも食べさせやすいのが特徴です。

また、この個別包装タイプのプロセスチーズは、非常に味のバリエーションに飛んでいます。上記では「プロセスチーズには、ナチュラルチーズほどの味のバリエーションはない」としましたが、それでも、

①スモークしたようなうまみが味わえるもの

②ブラックペッパーを入れて作ったもの

③チーズケーキのような味わいに仕上げられているもの

④きなこ風味のもの

⑤レモンやブルーベリーの風味を感じさせるもの

⑥原材料にカマンベールを使ったもの

など、多くの種類があります。また、非常にユニークなものとして、塩分を25パーセントカットしたチーズも出ています。「健康に配慮したチーズ」も作られているのは、なかなか興味深い話だといえます。

スライスタイプ

板状態になったスライスイプは、多くの人にとってなじみ深いものだといえるでしょう。

チェダーやモッツァレラなどを原材料としたものが良く出ていますが、それ以外にも、バターと組み合わせて作られたチーズなどもあります。また、熱を加えることでとろけやすくなっている商品も非常に人気が高いものです。

スライスタイプのチーズは、サンドイッチに最適です。また、トーストにハムと一緒にのせて焼いて食べる「ハムチーズトースト」が毎日の朝食だった、という人も多いのではないでしょうか。

ほかにも、春巻きの中に閉じ込めてみたり、海苔で巻いてみたり……といった料理のバリエーションが考えられます。

ブロックタイプ

ブロックタイプのプロセスチーズは、個別包装タイプやスライスチーズに比べると少しマイナーかもしれません。名前の通り、資格長方形型の大きな塊で売られているもので、自分で切り分けるタイプと、すでに切られているものがあります。

商品によりますが、比較的値段が安めに設定されていることが多いチーズであるといえます。特に、「切れておらず」「内容量が多いもの」はその傾向にあります。

コストパフォーマンスを考えるのであれば、これを選ぶのもよいでしょう。

プロセスチーズは、「毎日使うチーズ」を求めている人にとって心強い味方となるものです。ある程度種類もありますから、楽しんで選んでみてくださいね。

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